「お返し」は日本文化!?

『香典返し』

 葬儀の際に香典を出すとそのお返しということで贈られてくる香典返し。


 以前は葬儀参列後、何日かしてからタオルやら石鹸やらシーツやら・・・
仰々しく大きな包みで送られてきていましたが、
最近はコンパクトなカタログが届くことも多くなって来てますよね。


 香典や香典返しの習慣が、変化してきているものだという事ご存知ですか?
今のような香典返しの習慣が定着してきたのは、
まだ最近のことなんだそうです。


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 現在の香典というのは仏式等の葬儀で、
死者の霊前等に供える金品のことですが、
もともと仏教的な儀式ではなく、
葬儀を行う際に喪家に負担がかからないようするという、
貧しい時代に生まれた地域全体で支えあうという習慣。


 葬儀で人に集まってもらったら、
食事などをふるまわなければならないので、
その為の材料や労力を皆で持ち寄ったんだそうです。




 つまり、葬儀で香典として
食料などを持ち寄ること自体が、香典であり、香典返しだったのです。


 相互扶助の精神ですね。


相場は?


 現在の香典返しは、
香典額の半分から3分の1くらいの品物をお返しするのが一般的です。


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 「半返し」が一応の目安とされていますが、
亡くなられた方の社会的地位やご家庭でのお立場、土地の習慣などによって異なるので
注意が必要です。


 お返しを期待する人はいないと思いますが、
だからといってなおざりにはしないほうが良さそう。


 故人だけでなく、喪主もその家の代表とみなされるんですから、
あの家はああだった、こうだったとつまらないことを後々言われるよりは
お付き合いの一環と捉えてきっちり済ませておくのが良さそうです。


慣習を知っておくことも大切。


 葬儀がないとなかなか経験できない香典返し。


 葬儀のあとはバタバタするもので、悲しみに浸っているような時間も余裕もありません。
そんな時に地域のしきたりはナンなのかとか調べるような時間もありません。


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 有事でないときにそれとなく地元の慣習を調べておくのも
いざって言うときに役に立つと思います。


 年配のご近所さんに聞いてみるとか、地元の葬儀屋さんにチラッと聞いておくとか。
相場だけでも知っておくと、恥をかかずに済むと思います。


地方色豊かです。


 表書きには「志」と記すとどの宗教でも使用可能で最も一般的です。


 のし紙の水引は「黒白結び切り」が一番使われますが、
大阪や京都などの関西地方と一部の西日本などでは「黄白」を用います。


 ただし、九州や四国では「黒白」です。
また東北地方でも「黄白」を用いる地域もあります。


 チョッとうるさい地域なら、地元の習慣にあった水引を使いましょう。


葬儀屋さんの色んなサービス


 今は葬儀会社が葬儀から香典返しまで手配してくれたりするので、
自分達でバタバタしないで済むので助かりますよね。


 香典帳を活用すれば香典返しの送り先も分かる
香典の金額が分かるので、香典返しに贈る商品の価格までササッと決めることも出来ます。


 借りられる手は借りて、少しは気持ちを休めたいですからね。


 この香典帳、香典返しが済んでも年末の喪中はがき作り
参列してくださった方に不幸があったときにいくら香典を頂いたか確認するのにも使えます。


 葬儀が終わって、香典返しも済んで、一周忌が済んだら処分・・・
なんてことはせずに、仏壇などの片隅にしまっておくことをオススメします。


自分でやってもいいんですけど・・・


 最近は葬儀会社が作ってくれるところも増えているので、
そういうサービスがあるかを聞いておくと後々便利に使えます。


 パソコンが使えれば自分でエクセルを用いて作ることも出来ますが・・・
せっかくだから、やってもらえることはやってもらったほうが良いですよね。

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 香典返しは手渡しで渡すこともありますが、遠方から来ていただいた場合など
直接手渡さずに送る場合は、挨拶状(礼状)に返礼品を添えてご挨拶します。


 香典返しは仏教の場合、四十九日(七七日忌)の忌明けの法要が無事終了した後に、
忌明けの報告とお礼をかねて
行われています。


忌明け?法要??


ほとけさま.jpg


 なぜ49日なのか??


 仏教では、人の死後四十九日間、
魂が迷っているとされているんだそうです。



 7日ごとに閻魔大王による裁きが行なわれて、
極楽浄土に行けるかどうかの判定が下されます。


 この判定が下される日が49日目で、「忌明け」といわれています 。


 四十九日までの間、残った遺族は7日ごとに故人が成仏できるように祈ります。
裁きの日が7日毎なので、それに合わせて祈るんだそうです。


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 遺族が祈るとことで故人の善行を足していくことにもなり、
閻魔大王様も良い判定をしてくださるんだとか・・・
 追善法要とも言われるそうですよ。


 それも無事に済みました、色々ありがとうございましたっていう意味で
「忌明け当日から1ヶ月以内」に香典返しを行うのが一般的だと言われています。


神道では?


 神式では、仏式の四十九日に当たる
五十日祭が済んでから香典返しを行うのが一般的。


 初詣、お宮参り、七五三、結婚式など
おめでたいお参りでは神社のお世話になることが多いんですけど、
不幸があったときに神社を使うって、あまり聞かないですよね?


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 神道では「死」は「汚れ」とみなされているため、
神社で葬儀を行うことはもちろん、
鳥居をくぐることさえ許されないそうです。


 家族に不幸があった年は、神社に行っちゃいけないって
年配の方に言われたことないですか?


 また江戸時代に体系化された寺請制度(檀家制度)の影響で
民衆は特定寺院の檀家になることが義務づけられ、
神社を司る神職でさえも、どこかしらのお寺に属して葬儀も仏式で行われていたというから
葬式=仏式が多いもの納得じゃないですか?


キリスト教では?


 キリスト教式では追悼ミサ・記念式後まもなく、
カトリックでは30日目の追悼ミサを終えてから、
プロテスタントでは三十日祭の召天記念日
挨拶状を添えて香典返しを贈ります。


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 キリスト教には本来「香典返し」という習慣がないのですが、
日本の習慣に合わせて行われているようです。


 海外ではどうなんでしょうね?


 仏教とキリスト教とでは、死への受け止め方も異なっています。
キリスト教では死とは神の御許に召された記念すべきこと、
葬儀も故人の死を悲しむべきじゃないと位置づけられています。


 仏教徒である私にはチョッと理解が出来ませんが・・・


 葬儀の際に使う言葉や心得も、仏式とは違いますので注意したほうがよさそうですね。


相手を思う気持ちが大事です。


 日本では「お返し文化」が盛んです。


 贈るケースはおめでたい場合も悲しい場合もありますが、
頂いたもののどれだけかを義務的に返すというのではなく、
相手を思って心のこもったお返しが出来るといいですね。


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